手作り石けん基本の作り方(コールドプロセス製法)

手作り石けん基本の作り方(コールドプロセス法) 手作り石鹸

このページではコールドプロセス製法で作る石けんの作り方を紹介します。
伝統のレシピ「マルセイユ石けん」を作ります。

道具と材料

石けん作りの道具

石けん作りに使用する道具類は、
温度計、計量カップ、泡立て器、ゴムヘラ、ボウル、スプーン、かき混ぜ棒、などです。そのほかに計量するためのはかりや湯せんするための鍋などが必要になります。

アルカリ(苛性ソーダ)に強いPP(ポリプロピレン)やステンレス、ガラス素材のものを用意。苛性ソーダに触れると腐食、変質する鉄やアルミ素材などの物は使用しないように注意します。

手作り石鹸の道具

石鹸作りの材料

石けんの材料は、油脂、水分、苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)です。
油脂は、手作り石けん専用のオイルミックス
もしくはオリーブオイル・ココナツオイル・パームオイルを用意する。

始める前の準備

石けんの型を用意する

石けん完成後に切り開いて取り出すことができる
牛乳やジュースパックの内側がコーティングされているものを使用する。
お菓子作りに使用する型でもよい。石けん専用「ペーパーモールド」も◎

牛乳パック2つを合わせた石けんの型

オイルを温めておく

オイルを温めておく。

手作り石けん用オイルミックスを使う場合は、未開封でパックのまま湯せんします。
目安は【65℃以上の温度で5~10分、もしくは75℃以上を約5分】をおすすめしています。
寒い季節やオイルが固まっているときは湯せんする前に温めたお湯につけて置いて、作るタイミングで、上記の『湯せんのやり方』で行うと、しっかりと湯せんされて透明なオイルになり、理想の温度に近づきます。

各オイルを使用する場合は、ボウルにオイルを出し、湯せんする。
やけどに注意して作業します。

オイルの湯せん

ゴム手袋、保護メガネを身につける

作業開始時には、必ずゴム手袋、保護メガネ(メガネ)を身につけます。
苛性ソーダが肌に触れないように注意が必要です。
作る前にゴム手袋、保護メガネ(メガネ)を身につけます。


苛性ソーダ水を作る

  1. 耐熱計量カップをはかりにのせ、
    メモリを0(ゼロ)にしてからスプーンで苛性ソーダをはかります。
    苛性ソーダをはかります。

  2. はかりに、もう1つの耐熱計量カップをのせ、
    メモリを0(ゼロ)にし、精製水をはかります。
    精製水をはかる

  3. キッチンのシンクの中で、2の精製水の計量カップに、飛び散らないように 1で、計量した苛性ソーダを少しずつ注ぎます。
    入れ終わったら耐熱計量カップを片手でしっかり持って、薬さじ等で完全に溶けるまでかき混ぜます。
    完全に溶けるまでかき混ぜます

    ※この際、刺激臭が発生し、温度が80~90度ぐらいまで、急激に上がるので、あらかじめ換気扇を付けるなどして吸い込まないように気をつけます。

  4.  苛性ソーダの入った耐熱計量カップを水の入ったボウルに入れ、38~40度前後まで冷まします。
    苛性ソーダ水を冷ます


石けんの生地を作る

  1. あらかじめ温めておいたオイルミックスを容器からボウルに出し、湯煎して温度を調整する。
    オイルミックスのオイルをボウルに出し温度調整する

  2. 3-4で作った苛性ソーダ水と4-1のオイルミックスを38~40度前後に合わせます。
    温度を合わせる

  3. 温度が揃ったらオイルミックスの入ったボウルに苛性ソーダ水を少しずつ加える。
    温度が揃ったら苛性ソーダ水を少しずつ加える

  4. ボウルをしっかりと押さえて泡立て器でかき混ぜます。
    最初の20分間は休まず混ぜます。
    混ぜ方は空気を入れずにグルグルとかき混ぜるような感じで。

    空気を入れずにグルグルとかき混ぜる

  5. 透明な生地が白っぽくトロリとした状態(カスタードクリームのような状態)になり 
    泡立て器を持ち上げた時、したたり落ちた生地の跡が表面に残るようになったら型に入れます。

    トロリとした状態
    この状態を『トレース』といいます。
    トレースが出ない場合、生地の温度が下がっていること等が考えられるので、再湯せんし、40度以上にして、再度、混ぜてください。

    したたり落ちた生地の跡が表面に残ったら型入れどき

    トレースが出るまで(とろりとしてくるまで)の時間は、オイルの配合内容により変わります。
    30分~24時間程度かかかる場合があります。

  6. トレースが出たら、お好みで精油を加えよく混ぜます。
    トレースが出たら、精油を加える

型に入れる

  1. 石けん生地を型に流しこみ、ボウルに残った生地はゴムベラでキレイに取って型に入れます。
    石けん生地、型入れ

    ゴムベラでキレイに取って型に入れます

  2. 必要であれば、タコ糸で型を調整する。
    型をトントンとテーブルの上でたたくと、空気が抜けやすくなります。
    必要であれば、タコ糸で型を調整

    必要であれば、タコ糸で型を調整する


  3. クーラーボックスや段ボール箱に入れ、安定した場所で24時間保温します。
     24時間保温

  4. 24時間経ったら、ゴム手袋をはめ、型から取り出し、包丁などで石けんを均等にカットします。
    柔らかすぎる場合はもう少し(1~2日)寝かせます。
    均等にカットするためモノサシでカット位置をいれる

    石けんをカット

  5. 木箱やカゴなどに入れて1ヶ月間、日の当たらない風通しのよい場所で熟成、乾燥させます。
    1ヶ月後、石けんが出来上がります。
    解禁日をマスキングテープやメモにして箱に貼っておきます。 
    手作り石けん基本の作り方(コールドプロセス法)

道具の片付け

使った道具は新聞紙や古布などで拭き取った後、液体石鹸や洗剤で洗ってください。
くれぐれも残った石鹸生地や油を排水口に流さないようにしましょう。

出来上がった石けんは

  • 材料、成分の基礎知識や取扱方法を踏まえた上で、全て自己責任においてお使いください。
  • 特に劇物である苛性ソーダの取扱いには、くれぐれも注意して、苛性ソーダや熟成中の手作り石けんをお子様が誤って、触ったりしないように、保管場所にも気をつけます。
  • 初めて作った物やアレンジを加えた場合は、腕の内側等の敏感な部位で「パッチテスト」を行い、安全を確認した上でご使用ください。
  • 作られた石けんは不特定多数に販売や配布することは薬事法上、禁じられています。

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